こんにちは、不動産キャリア事務局です。
今回は「賃貸不動産経営管理士」の資格について解説していきたいと思います。
2021年から国家資格となり、年々注目度が高まっています。
特に不動産業界への転職を目指す方にとっては、知っておいたほうが良い知識もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
賃貸不動産経営管理士とは
賃貸不動産経営管理士は、アパートやマンションなどの賃貸住宅の管理や運営に関わる専門的な知識を身に付けた国家資格です。
毎年11月中旬に行われる全国統一試験を受験し、12月下旬の合否発表を経て登録手続きを行うと取得ができます。
国家資格となったのはここ最近の2021年からです。
不動産関連資格で認知度の高い
- 宅地建物取引士
- マンション管理士
- 不動産鑑定士
と並び、今後ますます需要が高まってくることが予想できるでしょう。
賃貸不動産経営管理士の実務
主に賃貸物件の管理業務において実務活用の場が多く設けられています。
簡単にいうと、オーナーや入居者に適切なアドバイスをする業務です。
- 入居者対応問合せやトラブルの対応・解決 など
- オーナー対応空室対策など資産向上に繋がる施策の提案・実施、家賃送金 など
- 建物設備対応共有部の定期点検やメンテナンス、原状回復の工事、修繕工事 など
意味がない資格と言われる理由
「賃貸不動産経営管理士は取得しても意味がない」と言われている理由としては、完全な独占業務がないことが関連しているでしょう。
要件としては宅建さえ持っていればOKという状況になることも多いため、わざわざこの資格を取る優位性はなんだろうと囁かれるケースがあります。
結論から言うと、意味のない資格ではありません。
実用性もあり、今後ますますの需要が発生する予想もたてられています。
賃貸不動産経営管理士取得のメリット
それでは、ここからは賃貸不動産経営管理士を取得するメリットを解説していきます。
賃貸不動産経営管理士は、取得することで不動産業界での活躍の幅を広げることができます。
2021年6月から、管理戸数200戸以上の賃貸住宅管理業者は「賃貸住宅管理業の登録」が義務化されたことにより、賃貸不動産経営管理士資格の必要性が高くなってきている事実もあります。
※業務管理者の要件を満たすものが「賃貸不動産経営管理士」になります。
取得に向けた勉強をすることで知識の幅も広がり、キャリアアップを促進させる材料のひとつにもなるでしょう。
次からはもう少し細かくメリットをみていきましょう。
不動産業界でのメリット
近年賃貸住宅の需要が高まっており、特に物件を多く保有する管理会社にとって、ますます追い風になってくるでしょう。
先述した通り、管理戸数によって事務所ごとに1名以上の「業務管理者」を選任することが義務付けられているため、企業側からするとその人材を確保しなければいけません。
また不動産会社はとても数が多い業種のため、管理の質を高めていくことで競合との差別化を図っていく必要性もあります。
そのため、賃貸不動産経営管理士資格を持っている方に対しての期待度も高まっていきます。
勉強したことを実務で活かしていく場があることが最大のメリットと言えるでしょう。
就職・転職の際のメリット
賃貸不動産経営管理士試験は学生でも受けることの出来る資格のため、所持しているだけでも「学習意欲があり今後に期待が出来る」と有利に働くでしょう。
また転職の際にも同様に有利に働く場面が発生します。
特に不動産業界への転職の際には、求人の募集要項に「賃貸不動産経営管理士 歓迎」と記載している企業も多く存在するので、そのような企業へ転職をすることで、キャリアアップや収入アップなどのメリットを感じることが出来るでしょう。
「そういう求人を探すことが難しい」という方は転職エージェントに企業をピックアップしてもらうことをお勧めします。
不動産業界以外でのメリット
賃貸不動産経営管理士は、様々な場面で効果を発揮します。
金融関連
不動産知識と金融は大いに関連性があります。
不動産を担保に融資を行ったり、不動産の資産活用の相談に応じたり、様々な場面で不動産賃貸の知識が必要となります。
オーナー業
自身がオーナーとなった場合、賃貸不動産経営管理の知識を持つことで自分の物件を自分で管理することが出来ます。
もちろん、管理業者へ依頼する場合でも、知識を持っているだけで円滑なやりとりが出来るため、持っておいて損はありません。
また起業するとなった場合、貸主側のサポートを専門とした事務所を開業することも可能です。
賃貸不動産経営管理士の難易度
賃貸不動産経営管理士の難易度は年々、高くなる傾向があります。
国家資格に認定されたことで、人気の資格として注目されていることは間違いありません。
過去5年間の受検者数も増加しています。
ですが、不動産の3大国家資格と言われている「マンション管理士」「宅建士」「管理業務主任」と比較すると、賃貸不動産経営管理士は1番合格率が高いため、初めて不動産関連の試験に挑戦する方にとっては狙い目となるので、早めの挑戦をお勧めします。
- 賃貸管理に関する実用的で幅広い出題が全50問。
- 2022年度の合格率は27.7%。約3人に1人が合格する確率。
- 宅建資格(合格率15%~18%)と比較すると合格率が高い。
賃貸不動産管理士の将来性
先述した通り2021年に国家資格に認定されたことで認知度が一気に高まり、今後ますます資格の需要が高まってくることが予想されています。
背景として、賃貸不動産市場が拡大している点が大きく影響しています。
その賃貸市場のニーズに比例し、今後独占業務が与えられるかもしれません。
また他社との競争率の高い不動産業界においては、知識を持つ人材が企業成長のキーポイントになります。
一方、有資格者からはこのような相談をいただきます。
不動産キャリアでは、「有資格者を採用したい企業」と「資格を活かした働き方がしたい求職者」を適切な条件のもとマッチングさせることができます。
求人や企業ホームページを見ただけでは判断できないポイントも多いため、悩みながら転職活動をしている方も多く存在しています。
我々、不動産業界専門の転職エージェントを活用していただければ、専任のコンサルタントが企業情報をお伝えしながら資格を活かせる求人をお探しいたします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
賃貸不動産管理士は、今後注目度が高まっていくこと、また自身のキャリアアップに繋がる資格であることなどを理解して頂けたのではないかと思います。
有用性の高い資格なので、不動産業界で働きたいと考えている方や不動産投資等に興味のある方は、ぜひ挑戦していただきたいと思います。