こんにちは、不動産キャリア事務局です。
初めて不動産業界に転職する方から、「不動産業界でのフランチャイズ加盟店とはどういったものなのか?」「違いはあるのか?」というご質問をよくいただきます。
不動産業界に関わらず、コンビニなどもフランチャイズ形式で店舗展開を行っている企業は多く、また市場でもよく見聞きする存在のため知名度も抜群です。
そのため、知名度による集客をメイン目的に加盟することが多いです。
またフランチャイズごとに「賃貸仲介に強い」「売買仲介に強い」などの特色があるので、転職するうえでのポイントとして参考にしてみてください。
加盟しているフランチャイズにより、会社の将来性や方向性が見えてくるかもしれません!

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不動産フランチャイズの基礎知識
そもそもフランチャイズってどんな仕組みなのか?なぜ加盟店が多いのか?を説明していきます。
不動産フランチャイズとは?

フランチャイズ契約とは、
- フランチャイズ本部:加盟店に対して、出店サポート・フランチャイズの看板利用権・運営サポートなどを提供
- 加盟店:フランチャイズ本部に加盟料・月額を支払う
といったビジネスモデルです。
不動産フランチャイズ加盟店が多い理由
「アパマンショップ」「センチュリー21」「ハウスドゥ」など、よく街で見聞きするかと思います。
一部直営店もありますが、ほとんどがフランチャイズへ加盟し運営している店舗です。
なぜこんなにも加盟店が多いのか、一番の理由は知名度を利用するためです。
知名度の高さ=信頼に繋がりやすく、集客や成約率にも影響を与えることから、月額ロイヤリティを支払っても加盟したいと思う会社が多いのですね。
不動産フランチャイズ加盟店のメリット
不動産フランチャイズに加盟していることによる、従業員のメリットをご紹介します。
知名度の高さで集客率アップ
加盟数が多い理由でもあり、最も大きなメリットといえるのは、やはり知名度の高さを利用し「集客しやすくなる」ことです。
例えば開業したばかりだと、まだ実績も少なくお客様からの信頼を獲得するのが難しくなります。
しかし、知名度の高いフランチャイズに加盟することで、お客様に安心してもらえ成約に繋げることができます。
システムの提供による営業効率アップ
不動産フランチャイズの多くが、
- 物件連動システム(物件データを一括で多媒体に掲載できるシステム)
- 顧客管理システム
など、運営に役立つシステムを提供しています。
多くの加盟店から得た意見などを基に開発されているため、使い勝手もよく業務効率化をすることが可能です。
こうしたシステムを活用して、営業に専念できる環境を整えやすくなります。
加盟店の繋がりでモチベーションアップ
全加盟店を対象にした成績優秀者への表彰式など、独自のイベントを開催していることがあります。
他の加盟店と競うことでモチベーションが高まりますし、自身の実績を作っていくことができます。
また、加盟店同士の繋がりができることで取引しやすくなったり、情報共有しやすくなります。
最新の不動産情報の共有や研修あり
フランチャイズ本部がこれまで蓄積してきたノウハウを活かし、研修を実施しています。
不動産知識だけでなく、営業の基礎から学べることも多いので、不動産未経験や経験が少ない方でも早く成果が出しやすくなります。
また不動産業界の最新情報の配信などもしているため、効率よく情報収集が行えます。
不動産フランチャイズ加盟のデメリット
メリットの次は、不動産フランチャイズに加盟していることによる、従業員のデメリットをご紹介します。
加盟料・月額がかかる
フランチャイズ本部からのサポートを受けるため、加盟料と月額を支払う必要があります。
加盟先によって金額は変わってきますが、毎月コストがかかっているということは、それ以上の売上が求められます。
多店舗の影響を受ける可能性がある
フランチャイズの知名度は高いため、集客や売上へプラスの影響を与えます。
しかし、逆に考えるとフランチャイズ本部や他の加盟店が不祥事などを起こしてしまった場合は、同じ看板を使っているため悪い影響も受ける可能性があるとも言えます。
営業方針などのルールがある
フランチャイズ加盟しているということは、基本的にはフランチャイズのルールに従い運営していることになります。
全加盟店が売上を上げられるように考えられているため、ルールがあることに安心できる面もありますが、自分の思い描く営業・運営の仕方と異なる可能性があります。
不動産フランチャイズの加盟店数ランキング
数ある不動産フランチャイズのなかで、売買、賃貸などの不動産業に関連した加盟店数(直営店は別カウント)が多いものをご紹介します。
※2023年2月時点

アパマンショップ
運営会社 | Apaman Network株式会社 |
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加盟店数 | 1026店舗(直営店72店舗) |
種別 | 賃貸 |
特徴 |
・賃貸仲介業のフランチャイズとして展開している大手 ・芸能人を起用したCMやキャンペーンなども多く打ち出し、プロモーションに長けた印象のあるフランチャイズで市場の知名度も最上位クラス ・グループで賃貸仲介以外にも賃貸管理、クラウドサービスを提供しており、売上総利益(粗利)の7割がストック収入で安定している |

センチュリー21
運営会社 | 株式会社センチュリー21・ジャパン |
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加盟店数 | 1008店舗 |
種別 | 賃貸・売買 |
特徴 |
・売買を中心にフランチャイズを展開し、世界最大級の不動産流通ネットワークが強み ・直営店を持たない運営方式のため、フランチャイズ本部から手厚いサポートを受け業務ノウハウや研修プログラムを受けることができる ・売買業界の中で最も知名度の高いフランチャイズ(芸能人を起用したCMやゴールデンジャケットを身にまとい、店舗デザインだけでなく従業員にも統一感を持たせることで認知度をより高めている) |

ハウスドゥ
運営会社 | 株式会社And Doホールディングス |
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加盟店数 | 707店舗 |
種別 | 賃貸・売買 |
特徴 |
・ハウスドゥ(売買仲介)、家・不動産買取専門店(売却・買取)、レントドゥ(管理・賃貸仲介)の3つのブランドで構成されるフランチャイズ ・最近ではレントドゥ!のブランドで賃貸店舗も展開 ・不動産仲介業で開業する方や不動産業界デビューする方への学習コンテンツが充実している |
ピタットハウス
運営会社 | ピタットハウスネットワーク株式会社 |
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加盟店数 | 634店舗 |
種別 | 賃貸・売買 |
特徴 |
・「ピタットハウス」のブランドで賃貸も売買も取り扱う総合不動産ショップ ・賃貸部門と売買部門があるが市場での知名度はやや賃貸が上 ・全加盟店の営業がエントリーする接客コンテストやショップデザインアワードなど、他店舗との関わりを持てるイベントを開催している |
LIXIL不動産ショップ
運営会社 | 株式会社LIXILイーアールエージャパン |
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加盟店数 | 540店舗 |
種別 | 賃貸・売買 |
特徴 |
・1981年に創業した日本初の不動産フランチャイズ(以前はERAブランドとして展開) ・LIXIL賃貸ショップ(賃貸仲介)とLIXIL不動産ショップ(売買仲介・リフォーム)の2つのブランドで構成されるフランチャイズ ・LIXILはリフォーム商材で有名なため、リフォーム企業や建築、工務店が不動産事業へ参入する際に選ばれることが多い |
エイブル
運営会社 | 株式会社エイブル |
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加盟店数 | 384店舗(直営店436店舗) |
種別 | 賃貸 |
特徴 |
・賃貸がメインの「エイブル」を展開するフランチャイズ ・他の会社と比べて直営店が圧倒的に多く、直営にも力を入れている印象 ・雑誌やウェブサイトで展開している「CHINTAI」もグループ会社として存在していて、市場での認知度・ブランド力ともに高い |
ホームメイト
運営会社 | 東建コーポレーション株式会社 |
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加盟店数 | 319店舗(直営店184店舗) |
種別 | 賃貸 |
特徴 |
・運営する東建コーポレーション株式会社は、1974年に土地活用の専門会社としてスタート ・総合不動産情報サイト「ホームメイト」から、一般賃貸の物件探しだけでなくさまざまな情報を提供 ・360度パノラマビュー、業務支援システム、間取り図作成ソフトのサポートなど、他の会社と比べてWEBに力を入れている印象 |
株式会社ミニミニ
運営会社 | 株式会社ミニミニ |
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加盟店数 | 239店舗(直営店241店舗) |
種別 | 賃貸 |
特徴 |
・フランチャイズ加盟店数と同等の直営店舗数があることが特徴 ・直営店舗は共通の商品を取り扱う、フランチャイズ店舗は地元に根強く密着、と住み分けをしているのが特徴 ・独自の物件情報サイトや全国ネットワーク、社宅代行なども本部が運営していて加盟店も活用できる ・ミニミニのロゴの中の動物はグループ企業や直営、フランチャイズによって変わる |
リノベ不動産
運営会社 | 株式会社WAKUWAKU |
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加盟店数 | 200店舗以上 |
種別 | 売買 |
特徴 |
・不動産売買仲介+リノベーションをワンストップサービスで提案するビジネスモデル ・「中古リノベーション」という新たな暮らしの選択肢で他社との差別化を図っている ・ブランドパートナー制度という独自のネットワーク体制でサポートが充実 |
イエステーション
運営会社 | 株式会社イエステーション本部 |
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加盟店数 | 196店舗 |
種別 | 売買 |
特徴 |
・不動産売買専門の「イエステーション」ブランドを展開 ・平成14年に設立された比較的振興のフランチャイズで、集客アップを売りに加盟店促進を行っている ・年間の脱退数が少ないことがポイントとのことで、地域密着の店舗運営を大切にしているブランド |
ハウスメイト
運営会社 | 株式会社ハウスメイトパートナーズ |
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加盟店数 | 88店舗(直営店95店舗) |
種別 | 賃貸・売買 |
特徴 |
・「ハウスメイト」のブランドを展開するフランチャイズ ・賃貸管理や仲介業に強く芸能人を起用したCMやウェブサイトを展開しており、直営店舗である「ハウスメイトショップ」が多く見られることも特徴 |
不動産フランチャイズの強みは、知名度を利用した集客力!
芸能人を起用したテレビCMなどにも力を入れている不動産フランチャイズ。
この知名度の高さが信頼につながることから、集客や成約率にも影響を与えます。
開業したばかりの不動産会社は、まだ実績も少なくお客様の信頼を獲得するのが難しくなるため、フランチャイズに加盟することで有利に働く可能性も。
転職先を探すうえで、フランチャイズに加盟している企業を検討に入れても良いですし、地域密着型で展開するフランチャイズではない企業を選ぶことも間違いではありません。
自分に合う環境を見つけて、不動産業界でのキャリアを築いていきましょう!
