こんにちは、不動産キャリア事務局です。
突然ですが、みなさん残業って何時間くらいしてますか?
残業が多すぎて転職したい…という方や、逆に残業代で稼いでいるから全くないのは困るという方も中にはいらっしゃるのかもしれません。
特に不動産業界はブラックというイメージも強く、不動産業界に興味はあるけど残業が不安で転職に踏み切れない!という方も多いですよね。
実際に求職者様からも「不動産業界の残業って実際どのくらい?」「そもそも残業時間の多い少ないの基準は?」「残業って法的にどうなってるの?」といった質問を多くいただきます。
今回は、そんな不動産業界の残業や労働環境についてお話したいと思います。
目次
残業時間が多い・少ないの基準とは
まずはあなたの今の残業時間が、一般的に多いのか少ないのかを確認するための基準を知りましょう。
基準と比べて残業が多かったので『転職した方がいい!』『意外と残業が少ないので現職のままで問題なさそう!』といった転職の判断基準にもなるかもしれません。
日本の平均残業時間は「22.76時間/月」
日本全体の平均残業時間は22.76時間/月という結果が、オープンワークス株式会社の「日本の残業時間・定点観測(2023年4-9月)」により出ています。
この結果を基準にすると、普段のみなさんの残業時間は多いでしょうか?少ないでしょうか?
法律での残業時間は45時間
実は法律によって残業時間は定められているので、こちらも知っておくといいでしょう。
労働基準法では「1日8時間・1週間40時間を超えて労働させる場合には、企業は労働組合と書面による協定を締結しなければいけない」とされています。
この協定を一般的には「36協定」と呼び、企業は36協定の届出を出すことで一般の労働者については、1ヶ月45時間の労働時間の延長を行なうことができます。
また、特別な事情がある場合は、1ヵ月80時間まで延長することができるとされています。(年6回まで)
つまり、
- 企業は協定を結べば法的には1ヶ月45時間
- 臨時的な措置として年6回まで1ヶ月80時間
までの時間外労働が認められています。
年6回まで臨時的な措置があるとはいえ、現在の労働行政では80時間を過労死ラインと定めており、過労死の労災認定の目安とされています。
80時間を超える時間外労働は、健康障害を発生してしまう恐れがあるため注意しましょう。
業界別でも、不動産業界は残業が多い
残業時間は、業界・職種によっても大きく変動します。
不動産業界は忙しい、大変そうといったイメージがありますが、実際のところはどうでしょうか?
不動産業界の平均残業は「30.5時間/月」
オープンワークス株式会社の「日本の残業時間・定点観測(2023年4-9月)」によると、
- コンサルティング業界:33.98時間/月
- マスコミ・広告業界:32.94時間/月
- 不動産・建設業界:30.50時間/月
という順位の結果がでています。
やはり他業界と比べても、不動産業界は残業が多い傾向にあることがわかります。
近年、不動産業界の残業は大幅に減少傾向
不動産・建設業界の残業時間は多いという結果になりましたが、前四半期(2023年4-6月)と比べると最も残業時間が減少したのも不動産・建設業界です。
集計を開始した2014年1-3月は64.54時間/月でしたが、2023年4-9月には30.50時間/月と「47.2%減」と大幅に減っています!
不動産業界でも、働き改革により労働環境を改善しようとする動きが積極的に行われていることは間違いありません。
不動産業界の残業が多い理由とは
近年、不動産業界の残業時間は減少傾向ですが、他業界と比べるとまだまだ多くなります。
なぜ不動産業界は残業が多くなってしまうのでしょうか?
主な理由は3つあるので、ご紹介していきます。
1.お客様都合のため
不動産業界の仕事は、個人のお客様を相手にすることが多いため、商談や内見はどうしてもお客様の都合に合わせなくてはなりません。
良い物件ほど早く売れてしまうことから、商談や内見を早く設定することは契約獲得するためにも重要となります。
お客様都合で大変な面もありますが、お客様満足度や契約に繋がるため自ら進んで残業する方がいるのが実状です。
2.成果が年収に反映されるため
不動産営業の年収は、成果によるインセンティブで大きく変わることが多いです。
インセンティブ制度に魅力を感じ、不動産業界で働いている方も多くいます。
成果に繋げたいとの強い思いから、残業時間が増えてしまうことがあるようですね。
3.書類作成が多いため
不動産業界は、
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- 登記簿謄本
- マンション管理規約
など、とにかく書類が多いです。
現在はIT化も進み、簡単に書類作成ができるようになってきましたが、やはり慣れるまでは時間がかかってしまいます。
また不動産という大きな商品を扱うことからも、書類のミスがあってはならず厳重なチェックが必要です。
契約タイミングがいくつも重なってしまうと、残業しないと終わらないこともあります。
残業が少ない不動産会社を見つけるコツ
不動産業界に限ったことではないですが、やはり成果をあげるためには残業が増えてしまうことがあります。
とはいえ、できるだけ残業が少ない会社で働いて稼ぐことが理想ですよね。
そこで、残業が少ない会社を見つけるコツを3つご紹介します。
求人票やホームページをチェック
転職活動において、企業研究はとても重要です。
求人票に掲載された情報の中で、自分の条件ばかりを見てしまいがちですが、制度や待遇などもよく確認しましょう。
分業制やフレックス制度の導入で、残業を減らすなど工夫があるかもしれません。
ホームページでは、会社のカラーや雰囲気を掴むことができます。
代表の挨拶や社員インタビューが掲載されていることもあるので、ぜひ読んでみてください。
口コミや訪問で実態調査する
最近は、口コミサイトからの情報収集も重要です。
口コミは個人の意見ではありますが、参考として集めることで企業理解も深まります。
また志望度の高い会社であれば、遅い時間に会社に行ってみて過度な残業をしていないか確認することをお勧めします。
手間はかかりますが、後悔のない転職にするためにも曜日を変え数回見に行くのもいいです。
職種次第で、少ない残業で働ける!
残業が多いとされる不動産業界でも、職種によって残業時間は異なります。
事務職は繁忙期を除けば基本的に定時上がりが可能ですが、売上を追う営業職はどうしても残業が多くなってしまう傾向です。
しかし営業職でも、
- 仲介
- 管理
- 仕入
で変わってきます。
仲介は、個人相手となるため残業は多くなりがちですが、管理や仕入はオーナーや業者相手に営業をするため仲介に比べると残業は少なくなります。
残業だけ考えると仲介は避けた方がいいのでは?と感じる方もいるかと思いますが、スキルに合った職種選びをしないと結局は残業が多くなり、稼ぐこともできないという状況になってしまうことも。
どの職種があなたのスキルやキャリアプランに合っているのか悩まれたら、まずは不動産特化のエージェントに相談してみてください!
ワークライフバランスも踏まえ、あなたに合った転職をサポートさせていただきます。