こんにちは、不動産キャリア事務局です。
当コラムでは、不動産業界での基本的な知識や用語についてご紹介していきます。
「不動産業界のことがまだよくわからない」という方は、是非チェックしてくださいね!
今回は、「不動産鑑定士」についてのご紹介です。
不動産鑑定士とは
不動産鑑定士は、不動産の適正な価格を鑑定する専門家に必要な国家資格です。
資格保有者は全国に約8,000人ほどしかおらず、資格取得の難易度もとても高い資格です。
しかし、その難易度とは裏腹に不動産業界の中でもかなり人気の資格となっています。
その理由は、資格の価値の高さです。
まず、この資格を持つことで不動産鑑定士は全国各地の土地を鑑定することができます。
地理的状況や法の規則、市場経済状況など不動産を取り巻く様々な要因をふまえて評価を行い、鑑定価値をつけることができます。
また、不動産の鑑定評価に関する法律第39条に基づき不動産鑑定評価書を作成することができるのも不動産鑑定士だけです。
鑑定評価書には不動産の価値だけではなく、どのようなプロセスを経て評価されたのかも記載されますから、非常に重要な意味を持ちます。
資格取得はとても難しいものではありますが、取得することができれば不動産業界の中でも最高峰の効果を発揮する資格と言えます。
不動産鑑定士になるにはどうすれば良い?
不動産鑑定士になるためには、具体的にどのようなステップを踏む必要があるのでしょうか。
まず、大前提として国家試験に合格することが必須となります。
毎年2月頃に募集される国土交通省のホームページ、または都道府県の主管課へ願書を提出します。
試験自体に受験条件等はないため、不動産の経験がなくても誰でも受けることができます。
ただ、不動産鑑定士の国家試験は日本で行われる資格試験の中でも特に難易度が高いことで有名です。
公認会計士、弁護士と並んで三大国家資格とも呼ばれています。
そのため、合格するにはかなりの勉学を必要とするでしょう。
試験では、短答式試験と論文式試験の2段階選抜式となっています。
マークシートによる選択式の試験に合格した方のみが、次の論文式試験を受験できるという仕組みです。
そして、演習問題・論文式試験に合格すると不動産鑑定士試験合格となります。
出題は民法や不動産に関する行政法規以外にも経済学や会計学の分野からも出題されます。
難易度が高い試験ではありますが、しっかりと対策をすればどなたにでも可能性はあります。
さらに、試験合格後には実務修習を受ける必要があります。
その修了考査にて修了確認された後に初めて、不動産鑑定士の登録をすることができるのです。
現在では、不動産鑑定士の国家試験対策をしてくれる資格の専門学校や予備校等もあるので、十分に活用し学習すると良いでしょう。
不動産鑑定士のメリット
不動産鑑定士は三大国家資格の一つとされる、非常に価値の高い資格です。
そんな、不動産鑑定士の資格を取得するメリットを紹介していきます。
転職の際に有利
不動産鑑定の部署を設けている不動産会社では、不動産鑑定士の資格を持っているかどうかで選考が大きく左右されます。
資格取得の難易度がとても高いので、その試験に合格したという事実は転職活動を有利に進めてくれます。
また不動産業界以外の一般企業や不動産に関係する官公庁においても優遇される場合もあるため、転職という場面で見ても不動産鑑定士は価値の高い資格と言えます。
高収入を期待できる
不動産鑑定士の平均年収は、約800万円前後と言われています。
また、資格別の年収ランキングでも上位に位置しており、転職や独立とともに努力次第ではさらなる高収入も期待できるのです。
ダブルライセンス
不動産鑑定士は、公認会計士や弁護士などの難関資格とのダブルライセンスで、さらなる相乗効果が期待できます。
また、公認会計士試験や司法試験の合格者は、不動産鑑定士試験において科目免除制度があります。
不動産鑑定士は業界内でも屈指の難易度を誇っており、短答式試験では主に37個の法律を学習しなければなりません。
一見、手が出しにくい資格のように見えるかもしれません。
しかし、実はそのうち13個(30%超)は宅建資格で学習したことのある法律なのです。
そのため宅建資格を取得している、または今勉強しているという方は不動産鑑定士の短答式試験において有利に働きます。
また、行政法規の勉強で省略できる時間を不動産鑑定士試験の最重要科目である鑑定理論に充てることができるので、論文式試験対策を見据えた場合においても有利に働くでしょう。
このように考えてみると、少し手が伸びやすくなるのではないでしょうか。
さらなるキャリアアップを目指している方は、ぜひ参考にしてもいてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
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