こんにちは、不動産キャリア事務局です。
不動産業界で転職をする場合、特に賃貸不動産の仲介店舗への転職を希望される場合によく希望としてお聞きするのが、「フランチャイズに加盟した不動産会社に転職をしたい」ということ。
不動産業界に関わらず、フランチャイズ形式で店舗展開を行っている企業は多く、また市場でよく見聞きする存在のために知名度も抜群です。
そもそも、不動産業界におけるフランチャイズとはどのようなものなのでしょうか?
また、企業はどのようなきっかけでフランチャイズへ加盟し、フランチャイズ店舗にはどのような特徴があるのでしょうか?
今回のコラムでは、不動産業界における各フランチャイズの特徴をご紹介します。
賃貸仲介に強い・売買仲介に強いなど、フランチャイズそれぞれに特色がありますので、転職する上でのポイントとして参考にしていただければと思います。
加盟している会社の将来性や方向性も、選択されたフランチャイズによって見えてくるかもしれません。
不動産フランチャイズの加盟店数ランキング
※売買、賃貸などの不動産業に関連した加盟店数での比較
※2023年2月現在、各社が公表している店舗数により集計。直営店舗は別カウント。
Apaman Network株式会社(アパマンショップ)
加盟店数 | 954店舗(直営72店舗、合計1026店舗) |
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特徴 | 賃貸仲介業のフランチャイズとして展開している大手。 芸能人を起用したCMやキャンペーンなども多く打ち出し、プロモーションに長けた印象のあるフランチャイズで市場の知名度も最上位クラス。 直営店を運営するアパマンショップリーシングがグループ企業として存在し、イメージカラーは青。 |
株式会社センチュリー21・ジャパン
加盟店数 | 999店舗 |
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特徴 | 売買を中心にフランチャイズを展開し、「世界最大級の不動産流通ネットワーク」が強み。 直営店を持たない運営方式で、加盟店はフランチャイズ本部からのサポートを受け業務ノウハウや研修プログラムを受けることができます。 売買業界の中では言わずと知れたフランチャイズで、芸能人を起用したCMやゴールデンジャケットを身にまとい、店舗デザインだけでなく従業員にも統一感を持たせることで認知度をより高めています。 不動産業界で経験を積んだ方が独立の際に選ぶフランチャイズとして人気が高いブランドではありますが、未経験からの加盟店加入も受け付けており、セミナーなどが充実しています。 |
HOUSE DO(ハウスドゥ)
加盟店数 | 622店舗(直営33店舗、合計655店舗) |
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特徴 | ハウスドゥ!、家・不動産買取専門店・レントドゥ!の3つのブランドで構成されるフランチャイズ。 ハウスドゥ!は売買仲介を専門とするフランチャイズであり、建築系の企業やリフォーム企業などが顧客獲得の窓口を広げるために加盟するケースなどが多く見られます。 最近ではレントドゥ!のブランドで賃貸店舗も展開、不動産仲介業を初めて営むという経営者のための学習コンテンツなどが充実するフランチャイズです。 |
ピタットハウスネットワーク株式会社
加盟店数 | 418店舗(直営119店舗、合計537店舗) |
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特徴 | 「ピタットハウス」のブランドで賃貸も売買も取り扱う総合不動産ショップを展開。 耳に残るメロディと芸能人を起用したCMで広告を打ち出しており、スターツコーポレーション株式会社が運営する直営店が存在。 全国の加盟店の営業マンがエントリーする接客コンテストやショップデザインアワードなど、他のフランチャイズ店舗との関わりを持てるイベントが開催されています。 イメージカラーは黄緑色で、賃貸部門と売買部門の双方があるが市場での知名度はやや賃貸が上。 |
株式会社LIXILイーアールエージャパン
加盟店数 | 450店舗 |
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特徴 | 1981年に創業した日本初の不動産フランチャイズとして知られており、以前はERAブランドとして展開していました。 賃貸仲介を取り扱う「LIXIL賃貸ショップ」と売買仲介やリフォームなどに強い「LIXIL不動産ショップ」のブランドがある。 LIXILのリフォーム商材繋がりでリフォーム企業や建築、工務店からの不動産事業への参入の際に選ばれることが多いフランチャイズ。 また、ERAは世界30以上の国と地域で広がっているため国際的なネットワークも持っています。 |
株式会社エイブル
加盟店数 | 384店舗 |
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特徴 | 賃貸がメインの「エイブル」を展開するフランチャイズショップ。 フランチャイズの中では直営店が最も多い会社のため、直営店舗のイメージが強い。 雑誌やウェブサイトで展開している「CHINTAI」ブランドもグループ企業として存在しており、市場での認知度・ブランド力ともに高いフランチャイズです。 |
株式会社ミニミニ
加盟店数 | 235店舗(直営店231店舗、合計466店舗) |
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特徴 | 賃貸中心の「ミニミニ」を展開するフランチャイズ。 フランチャイズ加盟店数と同等の直営店舗数があることが特徴。 独自の物件情報サイトや全国ネットワーク、社宅代行なども本部が運営しており、フランチャイズ加盟店もそれらを活用することができる。 イメージカラーは赤、ミニミニのロゴの中の動物はグループ企業や直営・フランチャイズによって変わる。 |
リノベ不動産
加盟店数 | 200店舗 |
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特徴 | 「リノベ不動産」は不動産売買仲介+リノベーションをワンストップサービスで提案するビジネスモデル。 「中古リノベーション」という新たな暮らしの選択肢を全国に展開します。 ブランドパートナー制度という独自のネットワーク体制で、加盟後のフォローも充実。 |
株式会社テナントショップ
加盟店数 | 180店舗 |
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特徴 | 事業用不動産専門の「テナントショップ」を展開するフランチャイズ。 事業用不動産のポータルサイトとして掲載数全国No.1を誇るサイトを運営しています。 新しい生活様式の中で加速する不動産ビジネス「テナントビジネス」を拡大中のフランチャイズです。 |
株式会社イエステーション本部
加盟店数 | 170店舗 |
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特徴 | 不動産売買専門の「イエステーション」ブランドを展開。 平成14年に設立された比較的振興のフランチャイズで、集客アップを売りに加盟店促進を行っている。 年間の脱退数が少ないことがポイントとのことで、地域密着の店舗運営を大切にしているブランド。 |
株式会社ハウスメイトパートナーズ
加盟店数 | 85店舗(直営店96店舗、合計181店舗) |
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特徴 |
「ハウスメイト」のブランドを展開するフランチャイズ。 賃貸管理や仲介業に強く、芸能人を起用したCMやウェブサイトを展開しており、直営店舗である「ハウスメイトショップ」が多く見られることも特徴。 |
他にも関西を中心に展開しているクラスモやONE TOP HOUSE、大型ショッピングモールなどの中に不動産店舗を作るヤマダ不動産やイオンハウジングも最近では知名度を上げてきています。
フランチャイズに加盟したときのメリット、デメリット
実際に不動産会社が加盟する際にはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
ご自身が転職される先がどのようなことで選び、運営しているのかも知っておくことは
大事です。ご参考にしてください。
メリット
- ロゴやブランドなどを考える手間が省け、すぐに開業することができる。
- ポータルサイトへの物件連動や問い合わせシステムなどを利用できる。
- HPを簡単に持つことができる(一部無いフランチャイズもあり)
- 教育プログラムなど教育体制がある。(一部無いフランチャイズもあり)
- ブランドイメージにより集客が見込める。
- CMなどの費用のかかる広告を本部が行ってくれる。
デメリット
- システム利用料、ロイヤリティなどの費用がかかる。
- フランチャイズ本部から提供されるシステムしか利用できない。
- 他の加盟店がトラブルを起こした場合など、風評被害を受けやすい。
- 効果がないと感じても、脱退する怖さ不安でやめられない。
- すでにフランチャイズ店舗が存在する駅やエリアでは、出店の制限がかかるケースがある。
不動産フランチャイズに加盟している店舗で勤務するということ
転職において、希望する企業が「不動産フランチャイズに加盟しているかどうか」はどのように作用するでしょうか。
働く上で企業のブランドイメージを知ることは大事ですが、その会社の本質として「どのような会社か?」ということについては、別の角度から注目してみなければなりません。
「フランチャイズの○○に加盟しているから安心」ではなく、希望する企業がどのような事業を展開しているのか、従業員数や企業理念などを比較した上で働きたいと思う場所を選ぶ必要があります。
フランチャイズの知名度を活かし、集客力に着目して営業スキルを試すことができる企業を検討に入れても良いですし、地域密着型で展開する「フランチャイズではない企業」を選ぶことも間違いではありません。
また、昨今の傾向としてはフランチャイズへ加盟したことにより人員増加や新規事業の立ち上げに伴う、いわゆる「スタートアップ」の求人も多く見られます。
「新しいことをスタートしたい!」「一から一緒に店舗を作っていきたい!」という方は、不動産フランチャイズの求人にチェックを入れて見るのもオススメですよ。