こんにちは、不動産キャリア事務局です。
不動産の仕事は、「開発・販売」「流通(仲介)」「管理」「投資」の大きく4つの領域に分かれます。
その中でも、事務や管理、企画といった多様な職種があり、働き方もさまざまです。
だからこそ、まずは全体像を知ることが、自分に合った仕事選びの近道になります。
そこで本記事では、不動産の仕事内容を種類別にわかりやすく整理していきます。
「未経験からでも始められるのか」「年収やきつさは実際どうなのか」といった不安にもお答えしていますので、業界に興味のある方はぜひ参考にしてください。
目次
不動産の仕事とは?まずは業界の全体像をわかりやすく解説
まずは「不動産」の定義と、業界を構成する4つの事業について押さえておきましょう。
そもそも「不動産」とは
不動産とは、土地および土地に定着している建物などのことです。
民法でも、土地とその定着物を「不動産」と定義しており(民法86条1項)、かんたんに動かせないものであることから「不動産」と呼ばれています。
なお、この記事では主に建物をイメージしながら解説を進めていきます。
不動産業界は主に4つの事業に分かれる
不動産業界は幅広く見えますが、事業内容で整理するとシンプルです。
大きく「開発・販売」「流通(仲介)」「管理」「投資」の4つに分けられます。
それぞれ扱う物件や役割が異なり、仕事内容も変わってきます。
まずはこの4つの事業を押さえると、業界全体が理解しやすくなります。
不動産の仕事内容を種類別に解説
ここでは、先ほど紹介した4つの事業について詳しく見ていきましょう。
開発・販売(デベロッパー・ゼネコン)
土地や街を開発する事業者「デベロッパー」と、総合建設業者「ゼネコン」が中心となる仕事です。
デベロッパーが条件に合う土地を探して設計を依頼し、ゼネコンがその設計をもとに建設を進めます。
両者は共同で企画・開発を進めることも多く、大型商業施設や高層マンション、地域の再開発などを手がけます。
街づくりのスケールで仕事に関われる点が魅力です。
流通(賃貸仲介・売買仲介)
流通は、不動産のオーナー(売り手・貸し手)と顧客(買い手・借り手)を結ぶ「仲介業」のことです。
不動産は高額な取引になるため、本人確認や書類準備、税金の手続きなどが必要になり、専門家である不動産会社の仲介が求められます。
仲介を担当するには国家資格「宅地建物取引士(宅建士)」の保有が求められ、仲介を行う会社は「宅地建物取引業」の免許が必要です。
私たちが部屋探しや家探しで最初に出会うのが、この流通(仲介)の仕事です。
管理
主に、オーナーから預かった賃貸物件を管理し、オーナーと入居者の双方が満足できる環境を整える仕事です。
建物や敷地のメンテナンス、空室対策、入居者対応、クレーム対応など、業務は多岐にわたります。
流通とは異なり、宅建士のような資格保有が法律で義務づけられているわけではありません。
長く安定して関われる職種として、未経験からでも入りやすい領域です。
投資
投資用不動産とは、自分で住む目的ではなく、資産運用を目的として保有される不動産を指します。
安定した収入が期待でき、年金対策や生命保険代わりにもなるとして、投資家から注目を集めています。
こうした投資運用を目的とした不動産を扱うのが、投資分野の仕事です。
不動産業界の主な職種と仕事内容
4つの事業を踏まえたうえで、実際の職種を見ていきましょう。
営業(賃貸仲介・売買仲介・投資用・住宅)
「不動産は稼げる」というイメージは、この営業職で実現しやすい領域です。
ひとくちに営業といっても、次のように幅広い種類があります。
- 賃貸仲介:大家さんと入居者を結ぶ仕事で、未経験からもっともチャレンジしやすい営業職
- 売買仲介:不動産を買いたい人と売りたい人を結ぶ仕事で、賃貸仲介から経験を積んでキャリアアップする方が多い職種
- 投資用不動産販売:資産運用を目的とした物件を投資家に提案する仕事
- 住宅営業:新築住宅やマンションなどを購入希望者に提案する仕事
事務(営業事務・宅建事務)
不動産業界の事務には、主に「営業事務」と「宅建事務」の2種類があります。
営業事務は、ノルマがなく電話対応や営業サポートを行う一般事務職です。
宅建事務は、宅建士の資格を活かし、営業サポートに加えて契約の締結など専門的な業務も担います。
腰を据えて働きたい方や、資格を活かしたい方に向いています。
管理(プロパティマネジメント・ビルメンテナンス)
管理の仕事は、大きく「プロパティマネジメント業務」と「ビルメンテナンス業務」に分かれます。
プロパティマネジメント業務は、書類管理、入居者からのクレーム対応、家賃回収などを行います。
ビルメンテナンス業務は、建物の清掃や設備機器の保守点検など、衛生・安全の管理を担います。
企画・開発
駅前再開発や古いビルの建て替えだけでなく、土地の活用方法を見つめ直して新たな価値を生み出す仕事です。
人口や駅の乗降客数、立地条件などを分析し、どのような建物を建てれば収益につながるかを調査して開発を進めます。
このように、不動産業界には多様な職種があり、それぞれ求められるスキルや向いている人のタイプも異なります。
不動産キャリアでは、職種ごとに求人を絞り込んで検索できるため、自分に合った働き方を効率よく探せます。
まずは気になる職種の求人をチェックしてみてください。
不動産の仕事の年収はどれくらい?
不動産業界を検討するうえで、多くの方が気になるのが年収面ではないでしょうか。
ここでは、職種別の年収相場とインセンティブ制度について解説します。
業界・職種別の年収相場
不動産業界の年収は、職種や成果によって幅があります。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、住宅・不動産営業の平均年収は全国で約660万円とされています(出典:厚生労働省 job tag/令和7年賃金構造基本統計調査ベース、2026年7月時点)。
ただし、これは勤続年数の長い層も含んだ数値のため、未経験からの1〜3年目は、これより低い水準からのスタートになるのが一般的です。
大手転職サービスの調査では、不動産営業の平均年収はおおむね450〜473万円とされています(出典:doda職種図鑑/求人ボックス給料ナビ、2026年7月時点)。
職種ごとの傾向をざっくり整理すると、次のようになります。
- 賃貸仲介営業:未経験からスタートしやすい分、初年度は年収300万円台からのケースが多い傾向。
- 売買仲介営業:扱う金額が大きくインセンティブも高いため、成果を出せば年収700万円以上、トップ層では1,000万円を超えることもある。
- 事務職:成果報酬がない代わりに安定しており、年収300〜400万円台が中心。
- 管理職(プロパティマネジメントなど):安定型で、経験を積むほど収入が上がる傾向がある。
このように、「安定重視なら事務・管理」「稼ぎたいなら売買仲介」といった形で、職種選びが年収に直結します。
年収を左右するインセンティブ制度
不動産業界の大きな特徴が、インセンティブ制度です。
成果に応じて報酬が上乗せされる仕組みで、とくに営業職では努力や成果が収入に直結しやすくなっています。
同じ会社・同じ勤続年数でも、成約数によって年収に数百万円の差が生まれることも珍しくありません。
一方で、企業や職種によっては適用されない場合や、還元率が低い場合もあります。
そのため求人を見る際は、「基本給」と「インセンティブの割合」の両方を確認しておくと、入社後のギャップを防げます。
不動産の仕事はきつい?休みや働き方のリアル
「不動産の仕事はきつい」というイメージを持つ方も多いですが、実際のところはどうなのでしょうか。
ここでは、きついと言われる理由から休日・労働時間の実態、やりがいまで、リアルな側面をお伝えします。
「きつい」と言われる理由
不動産の仕事が「きつい」と言われる背景には、営業ノルマのプレッシャーや、成果を求められる厳しさがあります。
とくに営業職では、月ごとの目標が設定され、達成への責任が大きい点が理由に挙げられます。
また、扱う金額が大きく、お客様の人生を左右する決断に関わるため、精神的な責任を感じる場面もあります。
ただし、これらは裏を返せば「成果が評価につながる」「やりがいが大きい」という魅力でもあります。
休日・労働時間の実態
不動産業界は、土日にお客様対応が集中するため、平日休みになる企業が多い傾向です。
厚生労働省の資料でも、休日は平日に取得する企業が多いとされています(出典:厚生労働省 job tag)。
大手転職サービスの調査では、年間休日は110日程度、月間残業は23時間程度が目安です(出典:doda職種図鑑)。
そのため「土日は休みたい」という方は、休日体系を求人段階で確認しておくことが大切です。
近年は働き方改革の影響で、完全週休二日制や残業削減に取り組む企業も増えています。
それでも続ける人が多いやりがい
厳しさがある一方で、不動産の仕事には大きなやりがいがあります。
お客様の人生の大きな決断に関われること、成果が収入に反映されること、専門知識が身につくことなどです。
とくに、担当したお客様から「あなたにお願いしてよかった」と感謝される瞬間は、この仕事ならではの喜びです。
「大変だけどやりがいがある」と感じて長く働く人が多いのも、この仕事の特徴です。
不動産の仕事に向いている人の特徴
自分が不動産業界に向いているか気になる方は、次の3つの特徴に当てはまるかチェックしてみてください。
コミュニケーションが好きな人
不動産の仕事では、多くの人と関わります。
お客様は老若男女さまざまで、同業者とのやりとりも多いため、誰とでも分け隔てなく話せる人に向いています。
勉強熱心な人
不動産の資格や金融知識など、必要な知識は多岐にわたります。
知識を学びながら実務経験を積むことを楽しめる人は、大きく伸びていけるでしょう。
努力を正当に評価されたい人
不動産業界には、努力や成果をインセンティブという形で還元する文化が根づいています。
「頑張った分だけ評価されたい」という思いがある人に向いている業界です。
不動産の仕事に活かせる資格
不動産の仕事に資格は必須ではありませんが、持っていると転職やキャリアアップで有利になる資格がいくつかあります。
宅地建物取引士(宅建士)
不動産業界を代表する国家資格です。
契約時の重要事項説明など、宅建士にしかできない業務があるため、取得すると転職やキャリアで有利になります。
未経験でも、入社後に取得を目指せる資格です。
ファイナンシャルプランナー(FP)
住宅ローンや資産運用など、お金に関する知識を証明できる資格です。
とくに売買や投資の場面で、お客様への提案力を高めてくれます。
その他(不動産鑑定士・普通自動車免許など)
不動産鑑定士は、不動産の価値を評価する難関国家資格で、専門性の高いキャリアにつながります。
また、物件案内で車を使う場面が多いため、普通自動車第一種運転免許も実務で役立ちます。
未経験から不動産の仕事に就くには
「資格もないし、業界経験もないけど大丈夫だろうか」と不安に思う方も多いはずです。
ここでは、未経験からのキャリアの築き方と、女性の働き方について解説します。
未経験でもチャレンジしやすい理由
不動産業界は、未経験からの転職者を積極的に受け入れている業界です。
とくに賃貸仲介営業は、入社後の研修やサポート体制が整っている企業が多く、業界の入口として選ばれています。
資格は入社後に取得を目指せるため、「資格がないから」と諦める必要はありません。
未経験から始める場合は、まず賃貸仲介や事務で業界に慣れ、宅建士の資格を取りながら売買仲介などへステップアップしていくのが王道の流れです。
前職が接客・販売・営業などの経験があれば、そのコミュニケーション力はそのまま強みになります。
女性も活躍できる?
不動産業界は男性のイメージが強いかもしれませんが、女性も多く活躍しています。
きめ細やかな対応やヒアリング力が評価される場面が多く、事務・管理・営業のいずれの職種でも活躍の場があります。
とくに、女性のお客様やご家族連れの対応では、女性担当者が安心感につながるケースも少なくありません。
産休・育休制度を整える企業も増えており、ライフイベントを経ても長く働ける環境が広がっています。
「女性でも続けられるか不安」という方も、制度や働き方を求人段階で確認すれば、自分に合った職場を見つけやすくなります。
【比較表】不動産の職種別まとめ
| 職種 | 主な仕事内容 | 未経験の入りやすさ | 年収傾向 | 向いている人 |
| 賃貸仲介営業 | 大家と入居者を結ぶ | ◎ 入りやすい | 中(成果で変動) | 人と話すのが好き |
| 売買仲介営業 | 買主と売主を結ぶ | ○ 経験後が多い | 高(成果で変動) | 稼ぎたい・向上心がある |
| 事務 | 営業サポート・契約補助 | ◎ 入りやすい | 安定 | 腰を据えて働きたい |
| 管理 | 建物・入居者の管理 | ○ 入りやすい | 安定 | 調整・対応が得意 |
| 企画・開発 | 土地活用・再開発 | △ 経験・知識が必要 | 高 | 分析・企画が好き |
不動産業と宅建業の違い
不動産業と混同されがちなものに「宅建業」があります。
宅建業とは、宅地建物取引業法に基づいて不動産の売買や仲介などを行う事業者のことです。
顧客から売買手数料や仲介手数料を受け取ることで収益を得ています。
一方、自社で所有する不動産を管理・貸し出しする事業は、宅建業には当たりません。
ざっくり分けると、次のとおりです。
- 不動産業者は、管理や貸し出しを行う会社(宅建業者ではない)。
- 宅建業者は、販売や仲介を行う会社。
この違いを押さえておくと、業界研究の場でも「きちんと調べている」という印象につながります。
よくある質問(FAQ)
ここでは、不動産の仕事でよくある質問に回答します。
Q.不動産の仕事は学歴・年齢に関係なく挑戦できる?
不動産業界は学歴不問の求人が多く、営業職を中心に実力や成果が評価に直結しやすい業界です。
年齢についても、未経験可の求人であれば20代はもちろん、30代・40代からの転職者も少なくありません。
ただし、企業によっては年齢制限や経験を重視する求人もあるため、応募前に募集要項を確認しておくと安心です。
Q. 不動産で働くデメリットは?
営業ノルマのプレッシャーや、土日出勤・平日休みになりやすい点が挙げられます。
一方で、成果が収入に反映されるやりがいや、専門知識が身につくメリットもあります。
まとめ|不動産の仕事を知ったら、次は自分に合う求人を探そう
不動産の仕事は、開発・流通・管理・投資の4つの事業があり、営業・事務・管理・企画などの職種に分かれます。
「複雑そう」「きつそう」というイメージを持たれがちですが、全体像を知ればシンプルなので未経験からでも挑戦できる仕事です。
とはいえ、「自分にはどの職種が向いているのか」という悩みも出てくるでしょう。
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