こんにちは、不動産キャリア事務局です。
就職活動において、自己PRは聞かれることの多い質問項目の1つです。
応募書類の中でも面接官が注視して見る重要な点です。
しかし、多くの方がどのように自己PRをすればよいのかわからないと悩まれています。
ここで差をつけることが出来れば、ライバルよりも有利に進めることが出来ます。
今回は不動産業界への就職活動における自己PRについてポイントを解説していきます。
是非、書類選考や面接の参考にしてください。
目次
なぜ企業は自己PRを聞くのか?
企業がエントリーシート(ES)や面接で自己PRを尋ねるのは、あなたの能力と特徴を知りたいからです。
ただし、だからといってやみくもに能力や特徴を答えるのは、得策ではありません。
企業は、自社が求める能力を持っているかどうか、特徴が自社にマッチしているかを確認したいのです。
例えば、好奇心旺盛な人が、そのまま『好奇心旺盛です』とアピールした場合、目新しいものを追い続けるような人を求める企業ならよいのですが、『飽きっぽいのではないか』と敬遠してしまう企業もあるでしょう。
まずは、志望する企業が求める能力・特徴を知った上で、自分のアピールポイントを選びましょう。
不動産業界を知り自己PRに役立てる!
「不動産業界には、どんなお仕事があるのでしょうか?」
自己PRを考えていく上で、志望する企業がどのような業界に属し、どんな仕事があるのかを知ることはとても重要です。
企業分析をすることで、どういったことが仕事上必要になるのかがわかり、自己PRの方向性を決めることが出来ます。
まずは不動産業界にはどのような仕事があるのかを解説していきます。
不動産開発
不動産開発は、用地取得、企画・開発、販売、管理まで一連の工程を手掛け、企業はデベロッパーとも呼ばれています。
デベロッパーが手掛ける開発には、マンションや一戸建て商業施設などから街の再開発、リゾート開発など様々あります。
手掛けるものによっては1件当たりの売上高が高額であることも特徴の1つです。
不動産流通
不動産流通は主に、不動産仲介事業と不動産販売の代行事業の2つの事業に分けられます。
仲介事業は、不動産の売り手と買い手の間を取り持ち仲介する事業を言います。
例えば、引っ越し先を探している入居者へ、マンションやアパートの持ち主である大家さんを紹介するなどが仲介事業として挙げられます。
これらの仲介における手数料が収入源となります。
販売代行事業は、不動産の売り手から販売するための活動を委託される事業です。
この代行には単純な販売だけではなく、売るための広告や営業活動も含まれます。
あくまで販売の代行ですので、不動産の売却金がそのまま手元に入るわけではなく、代行手数料が収入となります。
不動産管理
不動産管理は、マンションやアパート、商業施設やオフィスビルなどの管理全般を行い、入居する居住者やテナント企業が快適に過ごすことが出来るようにします。
この管理というのは設備の管理や、故障や経年劣化などによる建物の修繕だけではありません。
空きがある場合には、入居するテナント企業の募集をしたり、賃貸料金の回収やあらゆるトラブルへの対応なども含まれます。
1人暮らしをされている方などは、住んでいるマンションで水漏れなどトラブルが発生した場合、まずマンションの管理会社に連絡するといったことを聞いたことがあるのではないでしょうか。
このように不動産管理はオーナーが行う仕事全般を引き受ける仕事です。
不動産業界が求める人物像とは?
業界ごとに求められている人物像というのは異なっています。
どういった能力を持つ人物が求められているのかを知ることで、自己PRの内容を決定づける要因の一つとなります。
ただし、企業も自分たちが求めている条件全てを持った理想の人物が現れるとは思ってはいません。
絶対に求められている人物像に合わせなければいけない、というわけではありませんので嘘や誤魔化しが無い範囲内で、自分の今までの経験からアピールできることはないか参考にしてみてください。
不動産業界が求める人物像について紹介していきます。
コミュニケーション能力
不動産業界では、高いコミュニケーション能力が求められます。
これは他の業界にも言えることですが、不動産業界は不動産の売り手と買い手を橋渡しする部分があるため、特に高いコミュニケーション能力が求められています。
不動産の購入は高額になることが多く、その分顧客も悩み、なかなか購入までに至らないということは多くあります。
そういった時に顧客がどの部分で悩んでいるのか、潜在的に思っている要望は無いかなどをコミュニケ―ションを通して提案する能力が必要になります。
また不動産業は、商品である不動産の売り手がいなければ成り立ちません。
買い手だけでなく売り手に対してもアプローチし、安心して不動産売買の代行を任せてもらえるよう働きかけることも大事です。
プレゼン力
コミュニケーションでくみ取った要望を元に提案する上で、プレゼン力が必要になります。
プレゼン力とは簡単に言うと伝える内容を考え、わかりやすく相手に伝える能力です。
わかりやすく相手に伝えるためには、具体的な数値を出し、表やグラフなどのイメージがしやすくなる資料を使用して提案をするとよいでしょう。
これらの資料は、持ち帰ってもらうことで情報共有もしやすくなります。
提案をする前に準備をして行うことにはなりますが、話しをする中で新しい要望が出てきたり、元々聞いていなかった情報があったりと、その時ごとに状況が変わってくることがあります。
当初の予定通りにはいかないこともありますので、柔軟な対応力が必要になる場合があります。
数字をつきつめることができる
不動産業界は、実力主義の傾向が強い業界の1つです。
不動産という高額の商品を扱う以上、あらゆることで日々数字という結果を求められます。
数字という結果を出すことで評価され、また成功報酬が出される企業もあります。
結果を出すことは容易ではありませんが、その分結果さえ出せれば新入社員であったとしても、早い時期から評価されることが出来るという利点もあります。
そのため、上手くいかなかったとしても、どうすれば数字を出すことが出来るのかということに拘り、突き詰める努力やアイデアを生み出すことができる人が向いています。
言い換えると、目標を達成することに貪欲で負けず嫌いな人とも言えるでしょう。
よくあるNGパターン! こんな自己PRは響かない
ここまで、なぜ自己PRが求められているのか、不動産業界が求める人物像についてを解説してきましたが、どんなに一生懸命自己PRをしても、採用担当者に魅力を感じてもらえないのではもったいない!
そこで、自己PRのありがちなNGパターンを紹介します。
自分のアピール内容が当てはまっていないか、チェックしてみてくださいね。
【NG1】企業が求める人物像とズレている
せっかくの自己PRも、企業のニーズにマッチしていなければ魅力を感じてもらえません。
求人情報を確認し、企業がどんな経験やスキル、長所を求めているのかよく考えて自己PRしましょう。
【NG2】アピールが抽象的で分かりづらい
例えば「私には社交性があります。御社でも社交性を生かして頑張ります」という回答だけでは、本当に社交性があるのか、社交性を何に生かしてどう頑張ってくれるのか分かりません。
経験やスキル、長所が「どのような成果につながったのか」や「心掛けている行動」「上司や先輩からの評価」など具体的なエピソードを添えると、採用担当者は入社後の仕事ぶりを想像しやすくなり、魅力を感じてもらえるでしょう。
「受かる」自己PRの作り方・考え方
「企業が求める能力・スキルに合わせて強みを伝える」
面接や履歴書で「〜をやっていきたいため」という、自分の気持ちのみを伝えても採用担当者へのアピールにはなりません。
部活やアルバイトでの実績や経験を、応募企業の人材像を踏まえてアピールしながら貢献していきたいという意欲を示しましょう。
経験やスキルがない場合でも、「忍耐力」「積極性」などの強みがあるということを、「仕事でどう生かせるか」「どう貢献できるか」ということを説明しなければ、企業が求める自己PRにならないので注意しましょう。
不動産業界の採用担当者に好印象な自己PRのポイント
不動産業界ではどのような自己PRが好印象であるかのポイントを紹介していきます。
結論を最初に述べる
自己PRでは凝ったものを作ろうと工夫するあまり、話しがあちらこちらに飛んでしまうことが多くあります。
相手にしっかりと伝えることが、大事ですので自己PRの構成自体はシンプルで問題ありません。
その中でまず注意することは、結論を最初に述べることです。
自分の自己PRの中で1番注目して欲しい部分を最初に伝えることで、その後に続く話しが聞き手にとって理解しやすくなります。
逆に結論が最初になかった場合、話しを最後まで聞いたが結局何が言いたかったのかわからなかったということが起こり得ます。
企業の規模にもよりますが、担当者は応募人数によっては膨大な量の自己PRに目を通すことになります。
しっかりと伝わるようわかりやすく伝えることを心がけましょう。
自分の強みをどう生かせるかを主張する
企業は自己PRの内容から、その人の性格や価値観、適性などを読み取り、自社にとって必要な人材であるかを判断します。
重要なのは自社にとって魅力的であるかどうかという部分です。
魅力的な人物であったとしても企業ごとに求める人材は異なるため、自社に合わないと判断されてしまうと採用されることはありません。
例えばチームで活動することが強みであると主張したとしても、個人で仕事をすることが多い企業の場合にはあまり魅力的には思えないでしょう。
事前にしっかり業界研究や企業研究をし、求められている能力や人物像についてイメージをしておきましょう。
具体例を用いて信憑性を高くする
結論を最初に述べた後は、その結論を裏付ける具体的な経験やエピソードを述べましょう。
ただ結論を述べただけでは、相手には伝わりません。
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです、と言っただけでは本当かどうかわからず、信用できないと感じることでしょう。
その結論に至った具体例を交えて話しをすることで、初めて相手は納得することが出来ます。
例えば仕事の経験を自己PRとして伝えるのであれば、仕事の中でこういったことを行い、結果これだけの成果を出すことに成功したなど、自分が行動したことによる成功体験を述べるのも1つです。
その中で具体的な数字を用いて伝えることが出来れば、より相手に印象を与えることが出来ます。
例としては、何時間も勉強して仕事に必要な資格を取得したことや、チームの中で1位になり表彰されたことなどが挙げられます。
数字を用いて説明することは、自己PRの信憑性を増す裏付けにもなる要素ですので、可能であればどんどん使っていきましょう。
4つのステップにあてはめるだけ!自己PRが完成するテンプレート
自己PRで伝える強みやエピソードが決まったからといって、いきなり書き始めるのは避けましょう。
わかりやすい自己PRにするためには、何をどの順番で書くか、内容を整理する必要があります。
そこで便利なのが、ここで紹介する自己PRのテンプレートです。
4つのステップにあてはめるだけで、わかりやすい自己PRが完成します。
ぜひ活用してみてくださいね。
1.アピールしたい強みを簡潔に述べる
はじめに、「私の強みは〇〇です」とアピールしたい強みから簡潔に述べましょう。
最初に結論から話すテクニックは、文章構成方法の一つであるPREP法でも用いられています。
結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論の頭文字をとった、この順番で話を展開するフレームワーク。
結論から書くことで、採用担当者は話の要点を最初につかむことができます。
仮に結論を最後に話してしまうと、採用担当者は要点を探しながら文章を読むことになります。
また、書類選考に限らず社会人になると「結論から伝える」ことが求められるようになるので、今から結論ファーストを徹底できるように意識していきましょう。
2.強みの根拠となるエピソードを述べる
強みを述べたら、「なぜその強みなのか」がわかる根拠となるエピソードを述べましょう。
就活生の中には、授業もオンラインで部活やサークルも思うように活動できず、ガクチカがなかなか作れていない人がいることを企業側は理解しています。
もし、強みの根拠となるエピソードが大学時代になければ、高校、中学とさかのぼってみましょう。
また、自己PRのエピソードはガクチカに限らず、性格面や趣味のエピソードを持ってきても問題ありません。
3.強みを発揮したことで得られた成果や結果を述べる
強みの根拠となるエピソードの最後に、「△△の経験で〇〇という強みを発揮して、□□という成果(結果)を残すことができました」などと、強みを発揮したことで得られた成果や結果を述べましょう。
成果や結果は、華々しい実績でなくても大丈夫です。
日々工夫したことで得られた結果や、継続したことで得られた成果などを伝えましょう。
4.強みを入社後どのように活かしていくかを述べる
強みを発揮したことで得られた成果や結果を述べたら、「私の〇〇という強みを貴社の〇〇に活かしていきたいです」などと、強みを入社後どのように活かしていくかを述べてまとめましょう。
そうすることで、採用担当者が「入社後にあなたがどのように活躍してくれそうか」をイメージしやすくなります。
まとめ
今回は不動産業界の自己PRについて紹介させていただきました。
私も就職活動をする中で、全く未経験の業界へ転職したことがあります。
何社も受ける中で、採用がもらえず悩まされたこともありましたが、諦めずに続けたからこそ最終的に採用をいただくことが出来ました。
就職活動に励む皆様のご参考になれば幸いです。