こんにちは、不動産キャリア事務局です。
CMで流れている大手の不動産会社をみて、「名前は知ってるけれど実際にはどんな仕事をしているんだろう」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
不動産業は、さまざまな業種や職種が存在します。
分かりやすい例だと、飲食業界にも日本料理やフランス料理がありますよね。
更に働く方々はコックがいればウエイトレスだったりと、いろいろなポジションがあります。
不動産業界も同じように、枝分かれをしています。
今回は、不動産業界の主な業種と仕事内容、さらには気になる年収事情までを徹底解説いたします。
不動産業界への転職をお考えの方はもちろん、不動産業界に既に従事している方も必見の内容です!

目次 [もくじを非表示にする]
不動産業界の事業規模について
不動産業界は、日本を支える主要な産業です。
事実、公益財団法人不動産流通推進センターが発行している2024年版の不動産業統計集(3月期改訂)によれば、不動産業に従事している法人数は増加の一途を辿っています。
令和4年段階で、不動産業に従事する法人数は378,460社あるとされています。
この数値を全産業のうち不動産業が占める割合で表すと12.9%です。
平成15年から令和4年までの約20年間、一部微減はあったものの基本的には右肩上がりとなっており、全産業のうち不動産会社の割合は年々増えていっています。
なんだか、不動産業界の底知れぬ勢いを感じますよね。
不動産業界の事業分類は4つ
不動産業界は、4種類に分類されます。
- 不動産開発
- 不動産流通※仲介
- 不動産賃貸
- 不動産管理
業界未経験の方からするとイメージしにくいものもあるのではないでしょうか。
なお、不動産流通は馴染みのある言葉ではないため、不動産仲介という言葉に改変しています。
さっそく4つの不動産業種を確認していきましょう。
不動産業界のスター的存在「不動産開発」
どんな建物も、誰かが建築しなければ世の中に存在していません。
大きな建物を建築するための広大な土地も、誰かがとりまとめて買い上げるなどしなければ、いつまで経っても街が発展することはないでしょう。
このように不動産の形を変えたり、新しく開発して街をつくる仕事。
それが不動産開発業です。
土地を購入して、新しく不動産を建築して街を開発する人たちを「デベロッパー」と呼びます。
また、似た役割を持つ言葉として「ゼネコン」があります。
デベロッパーが街をデザインする立場であるのに対して、そのデザインをもとに実際に建築を行うのがゼネコンです。
さらに、不動産を建築する企業の中でも戸建て住宅の建築に特化し、それを主な事業とする会社は「ハウスメーカー」と呼ばれます。
戸建てに特化せず、大規模な街づくりを担うデベロッパーは、不動産業界におけるスター的な存在といえるでしょう。
- ヒューリック
- 三菱地所
- 野村不動産
不動産の定番「不動産仲介(流通)」
不動産仲介営業には、賃貸仲介・売買仲介の2種類が存在しています。
「貸す・借りる」か「売る・買う」かの違いです。
この違いは、不動産業界に詳しくない方でもイメージしやすいのではないでしょうか。
街でよく見かける不動産店舗は仲介業を営んでおり、私たちにとって最も身近な存在といえます。
また、業界未経験歓迎!の求人を出している企業が多く、未経験からでもチャレンジしやすい職種です。
- 三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
- 住友不動産販売
- アパマンショップ


不労所得の代名詞「不動産賃貸」
不動産を賃貸してその家賃収入を生活の糧とする、それが不動産賃貸業です。
肉体労働こそありませんが、実は頭を使う職業でもあります。
なぜなら、不動産賃貸業には収入の上限があるからです。
契約した家賃以上のお金が入ってくることはなく、収益を最大化するためには工夫が必要になります。
不動産賃貸業の視点で考えると、空室が長期化すればするほど家主にとって損失となるビジネスです。
空室を防ぎ、魅力的な物件を維持しながら安定した家賃収入を確保することが求められます。
そのためには、市場のトレンドを学び続けることはもちろん、賃貸仲介の営業担当者との密なコミュニケーションも欠かせません。
さらに、管理会社やプロパティマネージャーとの連携も重要なポイントになります。
こうした努力が求められる不動産賃貸業は、想像以上にシビアな業態だといえるでしょう。
- 不動産オーナー(大家さん)
入居者と家主を繋ぐ「不動産管理」
前述した不動産賃貸業ですが、オーナー(家主)が日々入居者からのリクエストに対応しているというわけではありません。
そこで登場するのが、不動産の管理運営のプロフェッショナルである不動産管理業です。
不動産の管理にはさまざな種類があり、大きく分けると
- オーナー様に対しての仕事
- 入居者様に対しての仕事
の2種類です。
もっと細かくいうと
- 賃貸物件の入居者や家主さんの対応を行う賃貸管理会社
- 分譲マンションの組合運営のお手伝いを行う分譲マンション専門の管理会社
- 不動産のメンテナンスを行う建物管理会社
の分け方もあります。
共通しているミッションとしては「不動産の価値を維持・向上させ、オーナーの資産形成を手助けする。また入居者の満足度を追及する」ということです。
- 東急コミュニティー
- 野村不動産パートナーズ
- 大東建託

不動産業界の主な業種の年収目安
では、今回ご紹介した不動産業界の主な業種で、年収はどれくらいなのでしょうか。
会社規模やエリアによって異なるので、あくまでも目安としてお読みください。
不動産開発
デベロッパーといっても、さまざまな職種の方々が就業されています。
実際の建築業務で施工管理する方もいらっしゃれば、デザイナーよろしく街を開発するプランナーもいるため、その年収はさまざまといえるでしょう。
しかし、総じていえることは、デベロッパーの給料は固定平均値で550万円前後と言われており、業界全体だけでなく日本の職種からみても高い方であることがわかります。
昨今は建築の人手不足もありますので、建築現場周りの給料が上昇傾向にあることも特徴的ですね。
不動産仲介(流通)
賃貸仲介
一般的な賃貸仲介業のプレイヤーであれば、年収400~500万円程度は十分に狙えます。
ただし、収入の構成は基本給に歩合給が加算される仕組みです。
目安として、売上の10%前後が歩合として支給されると考えるとよいでしょう。
例えば、毎月100万円の売上があれば、歩合給として約10万円が加算されるというイメージです。
さらに、トッププレイヤーであれば500万円以上を目指すことも可能です。
売買仲介
賃貸仲介と同様に、収入の構成は基本給に歩合給が加算される仕組みです。
売上の約10%前後が歩合として還元されるケースが多いと考えられます。
売買仲介では、月間で200~300万円を売り上げられれば、一人前といえるでしょう。
さらに、年間で3,000万円を達成すれば歩合として約300万円が還元されるため、年収600万円以上はほぼ確実です。
成約数が増えれば、年収1000万円も決して夢ではありません。
不動産賃貸
不動産賃貸業では、歩合が入るということは期待できません。
収益構造上、突発的に収益が上がることが考えにくいからです。
また、不動産賃貸業では「何を貸しているか」によって大きく収益が異なるという点も特徴的です。
住宅をメインに貸し付けていれば、入れ替わりも激しい半面、空室リスクが少ないというメリットも存在しています。
一方、大規模なオフィスビルや物流倉庫を貸し付けていれば、入れ替わりがほとんどなく安定している半面、空室になったときの空室損が長期化するなどのリスクが存在しています。
不動産賃貸業の年収は決して安いものではありませんが、爆発的に高くならないという点が特徴的です。
安定して不動産業に従事したいという方にはおすすめですね。
年収目安では、概ね30歳前後で400万円程度を目安にするとよいでしょう。
不動産管理
不動産管理業は、不動産賃貸業と同様に安定していることが特徴です。
会社によっては、大規模な修繕工事の案件を獲得すると歩合給が支給されるケースもあるため、安定しながらもチャレンジできる環境を求める人におすすめの業種です。
年収の目安としては、30歳前後で約400万円程度が一般的ですが、基本給が安定して上がる傾向があります。
また、前述のとおり歩合が発生する企業もあるため、仕事のモチベーションを維持しやすいでしょう。
不動産業界は年収や働き方の選択肢が幅広い!
不動産会社と一口に言っても、職種や年収、働き方は多岐に渡ります。
そのため、自分の性格や理想するライフプランに応じたキャリア選択が可能です。
例えば
- 年齢に応じた働き方
- 家族時間を考慮した働き方
- 収入アップを目指した働き方
など、無限の可能性に期待できる点が不動産業界の大きな魅力です。
ぜひ、不動産業界での経験を通じて、理想のキャリア形成を実現しましょう!
