こんにちは、不動産キャリア事務局です。
みなさんは「不動産営業」という言葉にどのような印象を持たれるでしょうか。
厳しい、給料が高い、歩合で稼ぐ、休みがないなど、良いことと悪いことの両方が思いつくことでしょう。
今回は、不動産業界で年収が高い職種を5種類ご紹介いたします。
今から不動産業界に転職して年収をアップさせたいという方はもちろん、既に不動産業界にいる方が、さらに年収をアップさせるためのロードマップとしてもご活用いただけます。
ぜひ最後までお読みいただき、不動産業界での年収アップを実現してください。
目次
不動産業界が年収が高いと言われる理由
不動産業界は年収が高い、歩合で稼げる、という印象を持たれます。
実際、著者は大学卒業からずっと不動産業界に従事していますが、7桁のボーナスを貰ったことは数えきれないほどありますので、不動産業界は稼げる、というイメージは正解です。
では、なぜ不動産業界は稼げる業界なのでしょうか。
その理由は不動産の単価と不動産業界の収益構造にあります。
当たり前の話ですが、不動産は高額です。
一般的な売買取引では1,000万円から、高額なものであれば10億円というものも、決して不動産業界では珍しい金額ではありません。
また、不動産仲介取引では原価がかからないという、人様のふんどしと土俵での商売であることが大きな要因なのです。
不動産業界には様々な職種が存在しており、中には原価が発生する職種も当然あります。
しかし、総じて不動産単価の高さ故に、利益も大きくなるため、見返りとなる給料や年収も高くなる傾向にあるのです。
不動産業界は営業力がないと年収アップを実現できない?
年収をアップさせたい、そのために不動産業界に飛び込みたい。
しかし、営業力に自信がない。
そんな心配をされる方もいらっしゃるでしょう。
結論、何の問題もありません。
この記事を最後まで読んで頂ければ、営業力に自信がなくても不動産業界で年収アップを実現する様々なノウハウと知識が身につきます。
では、不動産業界で年収アップを実現したいみなさんに、年収が高い職種を具体的に説明してまいります。
営業力重視 不動産仲介業
営業力が求められますが、定番の不動産仲介業について解説いたします。
一口に不動産仲介業といっても、様々な種類のものが存在しており、求められるスキルも異なります。
さらに細かく見ていきましょう。
1.不動産への転職はここがカンタン 賃貸仲介業
不動産業界への転職を早期に実現したいときは、賃貸仲介業がおススメです。
賃貸仲介業にもいくつかありますが、まずはお部屋探しをするときに行くお店の営業マンをイメージしてください。
賃貸仲介業が不動産業界の入口としておススメする最大の理由は、不動産のことを知らなくても街のことを知っていれば成立するから、というのが大きな理由です。
もちろん不動産物件のことを覚えていかないと営業としては厳しくなります。
しかし、物件の検索業務はインターネットやシステムから行うことがほとんどであり、全ての物件を網羅しておく必要性はほとんどありません。
さらに、飛び込み営業はほとんどなく、反響からの来店誘導が集客実務のほぼ全てです。
つまり、営業という名札はついていますが、業務の実態は反響来店誘導というマーケティングとコミュニケーションスキルで太刀打ちできるということになります。
地域により相場は異なりますが、月間で100万円から150万円程度の売上があれば、店舗でもトップもしくは優秀な営業マンとして君臨できるでしょう。
月間で200万円を安定して売り上げることができれば、もう安泰です。
各社の歩合比率により異なりますが、月間で200万円、年間で2,400万円を売上げている営業マンであれば、約600万円から約700万円の年収が予想されます。
賃貸仲介業のキャリアアップ
賃貸仲介業のキャリアアップは、やはり単価を上げることにあります。
例えば、お部屋探しのような「居住用」から、オフィスや店舗などの「事業用」に活躍の幅を広げることがキャリアアップとして考えられます。
特に事業用不動産は専門性も求められるため、ベースとなる給料も高く設定されていることが多い希少な職種です。
また事業用不動産賃貸業はオフィスや店舗のみならず、商業施設やホテル、土地なども対象になりますが、全て取り扱える方は業界でも非常に少ないのが実情です。
賃貸仲介業は、不動産の基礎を学ぶ場としてはおススメです。
さらに、キャリアアップによる年収アップも目指せますので、是非チャレンジしてみてください。
2.不動産の花形 売買仲介業
もしも転職に向けて宅建を持っているなどの場合は不動産売買仲介業がおススメです。
まさに、the・不動産、という花形の職種といえるでしょう。
売買仲介業は、賃貸仲介業のようなマーケティングとコミュニケーションスキルが求められるほか、さらに不動産全般にかかる法令などの知識も必要になります。
そのため、宅建を持っている、もしくは勉強をしているなどの基礎知識をもっている状態のほうが業界に入りやすいという点は否定できません。
売買仲介業は、数千万円の不動産を仲介することになります。
賃貸仲介でトップの目安である月間200万円などは、売買仲介業ではまだまだ通過点。
月間300万円程度で中堅どころ、400万円オーバー(年間で5,000万円)あれば、ゆるぎないトップ営業マンの地位を確立できるでしょう。
概ね月間300万円を突破するあたりで、年収は1,000万円を超えてきます。
売買仲介業のキャリアアップ
売買仲介業のキャリアアップは、単価を上げることです。
主に分譲マンションの1室や、一戸建てや一筆の土地からキャリアをスタートさせ、一棟のマンションや一棟のオフィスビルなどを仲介するという売るものの属性を単価が高い方にシフトさせていくことで、キャリアアップが可能です。
持続力重視 不動産管理業
営業力に自信がない方もご安心ください。
賃貸物件にお住いの方は「管理会社」に連絡したことはありませんか?
この「管理会社」も不動産業の一端を担っており、不動産管理業を生業とするものです。
不動産管理業は提案的な要素こそあれ、営業的な要素はほとんど必要ありません。
既に管理委託契約を締結している賃貸オーナーとの関係維持が主な仕事になります。
修繕が必要であれば業者を手配したり、入居者間のトラブルやクレームを処理するなど、どちらかというと営業力よりも持続力が求められる職種です。
不動産管理業も実はなり手が少なく、不動産業界への参入方法としてはハードルが低い傾向にあります。
また、持続力が求められるというところ、給料は一部歩合が付与されることはあるものの、原則は安定して高い傾向にあります。
さらに、資格取得などで手当が付与されやすい、という特徴もあります。
安定した給与体系をお望みの方はぜひ不動産管理業に飛び込んでみてください。
不動産管理業のキャリアアップ
不動産管理業のキャリアアップは、管理から経営に目線を変えることです。
投資家に対する賃貸経営提案ができるような方をプロパティマネージャーといいます。
信託銀行や全国の機関投資家を相手に大型物件の経営管理を行うプロパティマネージャーになるためには、管理業の基礎知識のみならず、財務諸表の読み込みや作成スキル、売上見込や経費の将来予測スキルも必要になりますが、年収の飛躍的なアップが約束されます。
管理業でも建物やメンテナンスが得意、という方はビルマネジメントという専門分野も存在しています。
対人スキルに自信がなくともキャリアアップの道があるのが、管理業の良いところです。
コミュニケーション重視 不動産買取再販業
不動産売買仲介業の一部でもあり、独立した職種でもある、そんな不動産買取再販業。
世の中には、急いで不動産を現金化しなければならない方も結構いらっしゃいます。
また、一般の方にはどうしようもありませんが、不動産のプロなら再生したり価値を向上させることができる、そういった不動産も存在しています。
そのような不動産を買い取り、手を加え価値を向上させて、再度販売する。
これが不動産買取再販業者です。
コミュニケーション重視と書きましたが、これは仕入れルートが主に不動産業者に依存する傾向にあるからです。
同業者に営業をかけて、優先的に買い取れそうな物件情報を取得する。
この仕入れルートを開拓し、維持することが求められるスキルです。
概ね、1ヶ月に1物件を仕入れ、1物件を販売する、あたりが求められる業務内容といえるでしょう。
物件の単価にもよりますが、1ヶ月に1度ずつ仕入れと販売ができれば、年収が1,000万円を切ることはないと思われます。
不動産買取再販業のキャリアアップ
不動産買取再販業のキャリアップは、単価を上げていくことです。
最初は分譲マンションの1室からはじめ、広い土地を分譲地にするビジネスに拡大させていく。
建物は1棟マンションやオフィスビルへと単価をあげていくことで、キャリアは着実に積みあがるでしょう。
不動産買取再販業は、売買知識はもちろんのこと、建物知識や関係法令知識など、極めて広範な知識とスキルが求められる専門職です。
とはいえ意外に思われるかもしれませんが、不動産買取再販業から不動産キャリアをスタートさせる方も結構いらっしゃいますので、ぜひチャレンジしてみてください。
全てのスキルをフル活用 不動産建築営業
著者が最も不動産業界で尊敬する営業、それが建築営業です。
地主や不動産経営をお考えの方、純粋に家を建てたいとお考えの方に対して、建物を建築しましょうという営業をするのが仕事です。
上述した全てのスキルが必要になる、不動産業界でも最上級の営業といえるでしょう。
求人数がないわけではありませんが、やはりスキルが足りずに脱落する方も多数いらっしゃいます。
しかし、見返りも相当見込まれるため、大成したときの年収は1,000万円は軽くオーバーします。
不動産建築営業のキャリアアップ
不動産建築営業も何を建築するかというところに単価の差異があります。
著者が思う理想のキャリアプランは、注文住宅(一戸建てを企画建築する)から始めるのがよいでしょう。
そこからアパートやマンションという賃貸経営を検討される方への営業に転向していく、というのがセオリーです。
注文住宅であれば1ヶ月に1〜2棟、アパートは3ヶ月に1棟、マンション(規模にもよりますが)は3〜6ヶ月に1棟程度の受注があれば、もはや一人前です。
この域になれば、年収1,000万円は軽く達成しており、もはや転職活動をしても引く手あまたの状況となることでしょう。
年収があまり高くない職種
不動産業界でも残念なことにあまり年収が高くない職種も存在しています。
ただし、逆に言えば安定していると表現することも可能です。
著者の想いとしては、年収があまり高くなくとも、キャリアアップするための経験値が積めるだけでも従事する価値は十分にあると考えます。
決してここに記載する不動産業の職種が魅力がない、というわけではありませんので、その点に注意しながらお読みください。
家主になる! 不動産賃貸業
そのまま、賃貸物件の家主になる不動産賃貸業です。
不労所得で理想的、と思われる方が多いこの不動産賃貸業ですが、年収アップを考えたとき、その実情は少々異なります。
それは、家賃収入には上限があるからです。
部屋数×家賃以上の収入が入ってくることは、100%あり得ないのです。
それゆえに、不動産賃貸業は安定こそすれ、年収が大きくアップするということは見込めないでしょう。
また、使えるお金は確かにありますが、将来の修繕に備えて内部留保を蓄える必要があるので、自由度は比較的少ないです。
ただし、不動産や賃貸経営に関する知識は身につきますので、不動産賃貸業への転職ももちろん可能性のある選択肢です。
不動産業への転職で年収アップを目指そう
不動産業の実際は営業職のみならず様々な業種が存在しており、その人の持つ個性やスキルによって必ず輝けるフィールドが用意されています。
著者も長く不動産業界に身を置いていますが、営業で成果を出せなかった人が管理業に転身して成果が出るなどの、不動産業界内転職で成功した人をたくさん見てきました。
確かに辛いこともたくさんありますが、やりがいと報酬は成果を出せば必ず返ってくる業界です。
また、街を歩いていても、自分が建築提案した物件だったり自分が売買した物件に再会すると、当時のことを懐かしく思い返して少し誇らしくなるものです。
ぜひ、不動産業への転職を前向きにご検討いただき、理想の年収と理想の生活を手に入れてください。